膝が痛いのに、膝だけが原因とは限らない?|身体全体から考える膝の痛み

膝が痛くなると、「膝に何か問題があるのでは?」と考える方が多いと思います。

もちろん、膝そのものの状態を確認することは大切です。

一方で、膝は膝だけで動いているわけではありません。

歩く、階段を上り下りする、しゃがむ、立ち上がるといった動作では、膝だけでなく、股関節や骨盤周囲、足関節・足部なども一緒に動いています。

そのため、膝に痛みがある場合でも、痛みのある膝だけを見るのではなく、身体全体の動きや、それぞれの関節がどのように働いているのかを確認することがあります。

膝の痛みがあっても、見る場所は膝だけとは限りません

膝に痛みがある場合、まずは膝そのものの状態を確認します。

そのうえで、必要に応じて股関節や骨盤周囲、足関節・足部など、膝の動きに関係する部分も確認します。

例えば、股関節や足関節を実際に動かしてみたり、曲げ伸ばしや捻りなどの動きを確認したり、簡単な筋力テストを行ったりします。

また、関節は大きく動かすだけではなく、関節同士が本来持っている細かな動きや「遊び」がどうなっているかを確認することもあります。

そこで、

  • 少し動きにくい
  • 左右で違いがある
  • 関節の動きに気になるところがある
  • 筋力に気になるところがある

といったことがあれば、そこをさらに詳しく確認していきます。

すべての場所を最初から細かく調べるのではなく、身体の状態や動きを見ながら、必要なところを絞っていく。

それも、膝の痛みを考えるうえで大切なことだと考えています。

痛みのある場所だけでなく、「機能」を見ます

私が身体を評価するときに重視しているのが、「どこに痛みがあるか」だけではなく、身体がきちんと機能しているかどうかです。

膝の痛みがある場合でも、膝そのものだけでなく、関節や筋肉、神経系、感覚、バランス、身体の協調性など、さまざまな要素が関係している可能性があります。

そのため、身体全体の動きや左右差などを確認しながら、どこに「機能障害」があるのかを探していきます。

ここでいう機能障害とは、例えば関節が動きにくい、筋肉が適切に力を発揮しにくい、身体の動きがうまく協調していない、といった状態です。

もちろん、機能障害があったからといって、必ず痛みが出るわけではありません。

だからこそ、痛みだけを見て判断するのではなく、実際に身体がどう動いているのかを確認することが大切だと考えています。

荷重したときの足元にも注目します

身体全体を評価するうえで、私が特に重視しているのが、立つ・歩くといった荷重時の身体の状態です。

立ったり歩いたりするとき、身体を支える土台となるのが、地面と接する足部です。

そのため、足部や足関節の関節の動き、関節が本来持っている細かな動きなどを確認することがあります。

足元の状態を変えたときに、関節の動きや地面に接したときの感覚、筋肉の働きにどのような変化が出るかを確認します。

施術後に身体の状態を確認し、動きや筋肉の働きが十分に改善していれば、そのまま経過を見ることもあります。

一方で、まだ神経と筋肉の協調性や、下肢全体の動きに課題がある場合には、バランスディスクや片脚立ちなどを使って、身体全体がよりうまく協調して動けるように運動を行うこともあります。

このように、最初から決まった施術や運動を行うのではなく、評価した結果に合わせて必要なことを組み合わせていきます。

施術をしたら、もう一度身体を確認します

評価をして施術を行ったら、それで終わりではありません。

まず、関節の動きや筋肉の働きなど、最初に気になっていた部分がどう変化したのかを確認します。

そのうえで、実際に立つ、歩く、階段を上る・下りるなど、症状が出ていた動作を確認します。

例えば、施術によって関節の動きや筋肉の働きが改善していて、実際の動作も行いやすくなっていれば、その時点で別のことを追加しない場合もあります。

逆に、機能が改善していても動作にまだ課題が残っていれば、必要に応じて運動などを追加します。

つまり、

評価 → 施術 → 再評価 → 動作確認

という流れを大切にしています。

「痛みをゼロにする」だけが目的ではありません

もちろん、治療を受けに来られる方の多くは、「この痛みを何とかしたい」という思いで来院されます。

できることなら、その場で痛みを完全に取り除きたい。

私自身も、それができるのが理想だと思っています。

ただ、実際には、その場で痛みが完全にゼロになるとは限りません。

その日の身体の状態によって反応が違うこともありますし、こちらが考えたアプローチが、その方の状態には合っていないこともあります。

また、自分が持っている方法だけでは対応しにくい症状である可能性もあります。

そのため、「痛みが残った=施術が失敗」という単純な考え方はしていません。

その日にできる評価と施術をできる限り行い、身体が動きやすい状態を整えたうえで、その後の身体の変化を見ていく。

それでも改善が乏しい場合には、別の可能性を考えたり、必要に応じて医療機関での評価をおすすめしたりすることもあります。

身体については、まだ分からないこともたくさんあります。

だからこそ、最初から「この方法で必ず良くなる」と決めつけるのではなく、その時点で得られた身体の情報をもとに、できることを一つずつ考えていくことを大切にしています。

大切なのは、痛みがなくなった先の生活

最終的に目指したいのは、単純に「痛みがゼロになること」だけではありません。

階段を楽に下りられる。

歩きやすくなる。

スポーツや趣味を続けられる。

日常生活を少し楽に過ごせる。

そういった変化につながることが大切だと考えています。

膝が痛いからといって、必ずしも膝だけに原因があるとは限りません。

身体全体の動きを確認し、その中から必要な部分を絞って評価する。

そして、見つかった機能障害に対して必要な施術や運動を行い、もう一度身体の変化を確認する。

PHYSICAL CARE ROOM Tでは、このような考え方で身体を見ています。

実際に、階段を下りるときの右膝の痛みに対して、膝だけでなく下腿や足部の状態も確認し、施術後に階段動作を再評価した症例があります。

▶︎ 階段を下りると膝が痛い|原因は膝だけ?脚全体の動きを確認した症例【千歳烏山】

膝の痛みや、日常生活で身体を動かしにくいと感じている方は、一度ご相談ください。

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